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VOCALOIDの曲をテーマにした二次創作小説です。

   
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VOCALOIDと飲むお酒 三話
とあるバーのドアが開く

マスター「あらぁ、カイトちゃんいらっしゃい。」

カイト「うん、お邪魔します。」

マスター「もう、このあいだのステージ、すごい評判だったのよ。」

カイト「ルカの?」

マスター「そうよ、カイトちゃんもみんなも凄かったじゃない。」

カイト「僕はなにも・・・、でも、そうだね、楽しかったよ。」

先日、いきつけのバーのマスターの依頼で
カイト達はルカをボーカルとして
いつもネルがドラムを担当するバンドで演奏したのだった

マスター「カイトちゃんはしょうがないわねぇ。フフ、でもあの後、メイコちゃんとルカちゃんが、
ウチのいいお酒みんな空けちゃうものだから、お客さんに安いお酒で我慢してもらっちゃって。」

カイト「え、ごめんなさいマスター。」

マスター「あら、違うのよ、いいのよ。お客さん達もこんな美味しいお酒はないって、喜んでたもの。」

カイト「それならいいけど。」

カイト「なら、次はメイコ達に安・・・でも、いいステージだったら、少しだけいいのも飲ませてあげてください、ごめんマスター。」

マスター「もう、ホント違うのよ。でも、楽しかったわぁ、みんな最高だった。ネルちゃんもハクちゃんも、みんな・・・・、
ルカちゃん綺麗だったわねぇ。」

マスターが遠い目をするのを、
カイトもまだ、それほど時間は経っていないのだが
思い出を思い浮かべるのような微笑みで相づちをつく

カイト「そうだね。」

マスター「でも、やっぱりちょっと寂しいわね。過ぎちゃうと何も残らないものなのね。」

カイト「・・・そうだね、またできればいいけど。」

マスター「一回きりの約束だものね・・・、みんな忙しいし・・、」

マスター「でも、カイトちゃん。ハクちゃんとネルちゃんに今度聞いてみてくれない?」

カイト「・・・ミクとルカ、リンとレンは今別のステージがあって忙しいから、すぐには難しいかな。ごめんマスター。」

カイトはマスターの頼みに少し迷った顔をしたけれど
申し訳なさそうにしかしはっきりと言った

マスター「そうよね、こんなちっぽけなお店。でも、ルカちゃんが唄ったって自慢できるもの、
感謝しなくちゃね・・・・」

マスター「・・・やだ、泣いちゃってごめんなさい。」

マスター「そうだ、何か歌う?、やだ、カイトちゃんにカラオケなんて、もう、
今日はあたしホント駄目ね、ホント、ごめんなさいね。」

よほど先日のルカ達のステージが恋しいのか
愚図るマスターの言葉にも、カイトはただ微笑んで

カイト「マスター。」

マスター「あ、飲み物だけじゃ、何か食べる?」

カイト「僕には気の利いた台詞も浮かばないけど」

カイト「今日なら、マスターの聴きたい歌を歌ってあげられると思うよ。」

マスター「フフ。」

マスター「じゃぁ、カイトちゃんにリクエストしちゃう。大好きな曲があるの。」

カイト「いいよ、僕も、マスターに僕の歌を聞いて欲しいと思ってた所かな。」





















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